78 2022年4月以降の育児・介護休業法などの改正について

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 改正育児・介護休業法は、今年4月、9月と来年4月の3回に分けて順次施行されますが、その内容は以下のとおりとなっています。なお、各項目の( )書きは、その項目の実施日(施行期日)です。

新たな育休制度「産後パパ育休」の創設(2022年10月)

 男性社員の育休取得促進のため、子の出生後8週間(産後休業の期間)以内で取得できる「産後パパ育休」制度が創設されます。(現行のパパ休暇は廃止)

 具体的には、
子の出生後8週間(産後休業の期間)以内に合わせて4週間まで取得可能
〇 2回に分けて取得可能(産後パパ育休に限り、初回・2回目を合わせて申し入れる)
〇 休業の申し出は、休業開始の2週間前まででOK

〇 有期雇用労働者は、子の出生後8週間となる日の翌日から6月以内の契約満了が明らかでない場合に、
  対象となります。


労働者からの申し出により休業中の就業が可能となります。
 (就業可能となるのは、その事業所で必要な労使協定が締結され、使用者・労働者間で休業中の就業に
  ついて個別合意している場合に限られます。)


  就業する場合の上限は、休業期間中の所定労働日・所定労働時間の半分(休業開始・終了予定日を就業日
  とする場合は当該日の所定労働時間数未満)です。また、就業した日は、社会保険料免除の判定をする際
  の休業日数には含まれません。


〇 育児休業給付金(出生時育児休業給付金)の対象となります。
  (休業中の就業日数が一定以上の場合は対象外。また、「休業中就業の賃金+給付金」が「休業前賃金

  日額×休業日数」の80%を超える場合は、その超過額を給付金から減額。)
   

育児休業の分割取得が可能に(2022年10月)

 従来からの育児休業についても、2回までの分割取得が可能となります。
 (今回の法改正での産後パパ育休を含めると、男性社員は最大4回、女性社員は最大2回の育休分割
  取得が可能となる)
 

1歳以降の延長での育休開始日の柔軟化(2022年10月)

 1歳(1歳6か月)以降の育児休業について、期間の途中で配偶者と交代して育児休業を開始できるようになります。
 (現在、1歳以降の延長での育休開始日は1歳、1歳半の時点に限定されています。)

  

有期雇用の社員の育休・介護休業取得の要件緩和(2022年4月)

 現在、有期雇用の社員の育児・介護休業は、その事業主の継続雇用期間が1年以上の方という要件がありますが、今回の改正でこの要件は廃止されます。
ただし、その事業所で労使協定を締結した場合は、現行の1年以上の要件を適用することができます。

 「子が1歳6か月に達する日までに、労働契約が満了することが明らかでないこと」の要件は、従来どおり残ります。
   

事業主からの個別の周知・意向確認の義務付け(2022年4月)

〇 妊娠、出産(本人・配偶者)の申出があった場合、申し出た社員に対して、
  ① 育休制度など4項目について知らせること(制度周知)

    →育休制度、育休の申し出先、育児休業給付、労働者が育休期間中に負担する社会保険料
  ② 休業取得の意向があるかどうかの確認(意向確認)を行うこと


〇 育休の申出や取得をし易くするための雇用環境整備を行うこと

    →研修実施、相談窓口設置、自社での事例の収集・提供、自社での育休制度と育児休業取得
     促進に関する方針の周知のうち、いずれかを実施

    

育児休業取得率の公表の義務付け(2023年4月)

 常時雇用する労働者が1,000人を超える事業主に、次のいずれかを年1回、一般の方が閲覧できる方法(インターネットなど)で公表することが義務付けられます。
 ① 育児休業等の取得割合
 ② 育児休業等と育児目的休暇の取得割合

   

育児休業期間中の社会保険料免除要件の追加(2022年10月)

 現在、育児休業期間中の社会保険料の免除要件は、「その月の末日が育児休業期間中である場合」ですが、「産後パパ育休」の創設に伴い、2022年10月から次の2つを満たす場合も社会保険料の免除対象月となります。

 ① その月の末日が育児休業期間中である場合
 ② 同一月内で育児休業を取得(開始・終了)し、その日数が14日以上の場合
   (賞与に係る保険料については連続して1か月を超える育児休業を取得した場合に限り免除)

    

【現行と2022(令和4)年10月以降の育児休業の比較】

(出典)育児・介護休業法の改正について(厚生労働省):2021年11月30日更新版

現行の制度については、別投稿で解説しています。 

別投稿で「改正育児・介護休業法に関するQ&A」を取り上げています。 
   

   

【この投稿の執筆者】
  
 札幌・新道東コンサルオフィス代表
    特定社会保険労務士 塚田 秀和

代表 塚田秀和