52 カスタマーハラスメント対策企業マニュアル

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 先月下旬に、厚生労働省本省サイトで標記のマニュアルが公開されています。これは、昨年1月から関係省庁の連携会議での労働者団体、消費者団体、鉄道業、小売業(スーパーマーケット)などからのヒアリングや実態調査の結果に基づいて作成されたものです。

 その中で、カスタマーハラスメントの判断基準について、企業ごとに違いが出てくる可能性があることから、各社であらかじめカスタマーハラスメントの判断基準を明確にした上で、企業内の考え方、対応方針を統一して現場と共有しておくことが重要と考えられるとしています。

 判断する際の観点としては、①顧客等の要求内容に妥当性はあるか、②要求を実現するための手段・態様が社会通念に照らして相当な範囲であるかの2つが挙げられています。

 また、企業が適切な対応をしていない場合には、被害を受けた従業員から責任を追及される可能性があるとした上で、企業の対策について、①カスタマーハラスメントを想定した事前の準備、②実際に起こった場合の対応に分けて整理しています。
 このうち、事前の準備について、企業として職場におけるカスタマーハラスメントをなくす旨の方針を明確にし、トップ自ら発信することが重要であり、そうすることで、企業が従業員を守り、尊重しながら業務を進めるという安心感が出て、従業員がトラブル事例や解消に関して発言がしやすくなるとしています。

 事前の準備関連では、この他に、相談対応者または相談窓口の設置と周知、あらかじめ現場での初期対応例を準備しておくことの重要性、顧客等からの迷惑行為や悪質なクレームへの対応のための従業員への研修などにも触れています。

 実際に起こった場合の対応としては、事実関係の正確な確認、従業員の安全の確保や精神面への措置、再発防止のための取組などを挙げています。

 そして、取組に当たっての課題に関して、「カスタマーハラスメントを社会通念に照らして不相当と定義するが、社会通念というのが抽象的で具体性がない。」、「(企業での対応が)一般的な対応と乖離していると批判を受けることがある。」、「放っておくと、業務や適常の生活に支障が出るなど、従業員に対する心のケアが以前にも増して必要と感じる。」、「顧客第一主義を掲げるとお客様の言いなりになってしまう事案が多い。」といった意見が出されています。