小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者がその経営を見直して、商工会議所もしくは商工会の助言を受けるなどして経営計画を作成して、地道な販路開拓などに取り組む費用の2/3を補助(補助上限額50万円)するものです。(上限額拡大の例外がいくつかあります。)

 ここでいう小規模事業者は、その中心となる事業によって下表のとおり従業員規模が決められています。そして、この補助金の対象となる組織等は、①会社および会社に準ずる営利法人(株式会社、合名会社、合資会社、合同会社、特例有限会社、企業組合・協業組合)、②個人事業主(商工業者であること)です。ですから、医師、社団法人、財団法人、NPO法人、任意団体、申請時点で開業届を出していない創業予定者などは対象となりません。

 募集については、平成31年度・令和元年度(平成30年度第二次補正予算分)は、下表のとおり事業を営む場所で2つのグループに分けて行われました。事業期間は、交付決定日から事業実施期限(今年は、2019年12月31日)までで、交付決定日以降に発生(発注など)したもので、 事業実施期限までに支払いと事業実施が完了したもののみが補助金の対象となります。

 また、申請にあたって事前に事業を営む地域の商工会議所もしくは商工会で「事業支援計画書」の交付を受けておかなければなりません。その際には、「経営計画書」「補助事業計画書」が必要となります。

■補助対象事業

 補助対象となる事業は、次の(1)から(3)に掲げる要件をいずれも満たす事業です。買い物弱者対策に取り組む事業及び複数事業者による共同申請については、別要件があります。

(1)策定した「経営計画」に基づいて実施する、地道な販路開拓等のための取組であること。あるいは、販路開拓等の取組とあわせて行う業務効率化(生産性向上)のための取組であること。

 地道な販路開拓等のための取組は、補助対象事業の完了後、おおむね1年以内に売上げにつながることが見込まれるものであり、国内・海外市場、消費者・事業者向け取引のいずれも対象となります。

 業務効率化(生産性向上)の取組は、販路開拓とあわせて行う「サービス提供等プロセスの改善」、「IT利活用」といった取組が対象です。

(2)商工会議所の支援(助言、指導、融資あっせん)を受けながら取り組む事業であること。

(3)以下に該当する事業を行うものではないこと。

  • 補助事業と同一内容の事業で、国・独立行政法人などの他の助成制度により受給もしくは受給予定としているもの
  • 補助事業の完了後、おおむね1年以内に売上げにつながることが見込まれない事業
  • 事業内容が射幸心をそそるおそれがあること、または公の秩序もしくは善良の風俗を害することとなるおそれがあるもの、公的な支援を行うことが適当でないと認められるもの

■補助対象経費

 補助対象となる経費は、次の3つの条件をすべて満たすものであり、補助事業の実施期間中に実際に使用し、補助事業計画に記載した取り組みをしたという実績報告が必要です。

  • 使用目的が本事業の遂行に必要なものと明確に特定できる経費
  • 交付決定日以降に発生し対象期間中に支払が完了した経費
  • 証拠資料などによって支払金額が確認できる経費

 補助対象経費の支払方法は銀行振込が大原則です。補助金執行の適正性確保のため、旅費や現金決済のみの取引(代金引換限定のサービス等)を除き、1取引10万円超(税抜)の支払では現金支払いは認められません。また、自社振出・他社振出にかかわらず、小切手・手形による支払いは不可です。

 補助対象経費は、次の14区分に分かれています。

  1. 機械装置等費……事業の遂行に必要な機械装置等の購入に要する経費
  2. 広報費……パンフレット・ポスター・チラシ・ホームページ等を作成するため、および広報媒体等を活用するために支払われる経費
  3. 展示会等出展費……新商品等を展示会等に出展または商談会に参加するために要する経費
  4. 旅費……事業の遂行に必要な情報収集(単なる視察・セミナー等参加は除く)や各種調査を行うめ、および販路開拓(展示会等の会場との往復を含む。)のための旅費
  5. 開発費……新商品の試作品や包装パッケージの試作開発にともなう原材料、設計、デザイン、製造、改良、加工するために支払われる経費
  6. 資料購入費……事業遂行に必要不可欠な図書等を購入するために支払われる経費
  7. 雑役務費……事業遂行に必要な業務・事務を補助するために補助事業期間中に臨時的に雇い入れた者のアルバイト代、派遣労働者の派遣料、交通費として支払われる経費
  8. 借料……事業遂行に直接必要な機器・設備等のリース料・レンタル料として支払われる経費
  9. 専門家謝金……事業の遂行に必要な指導・助言を受けるために依頼した専門家等に謝礼として支払われる経費
  10. 専門家旅費……事業の遂行に必要な指導・助言等を依頼した専門家等に支払われる旅費
  11. 車両購入費……買い物弱者対策に取り組む事業で、買い物弱者の居住する地区で移動販売、宅配事業等をするための手段として 必要不可欠な車両の購入に必要な経費
  12. 設備処分費……販路開拓の取組を行うための作業スペースを拡大する等の目的で、当該事業者自身が所有する死蔵の設備機器等を廃棄・処分する、または借りていた設備機器等を返却する際に修理・原状回復するのに必要な経費
  13. 委託費……上記1から12に該当しない経費であって、事業遂行に必要な業務の一部を第三者に委託(委任)するために支払われる経費(市場調査等についてコンサルタント会社等を活用する等、自ら実行することが困難な業務に限ります。)
  14. 外注費…‥上記1から13に該当しない経費であって、事業遂行に必要な業務の一部を第三者に外注(請負)するために支払われる経費(店舗の改装等、自ら実行することが困難な業務に限ります。)

 上記1~14の各費目の経費以外は、補助対象外となります。また、1から14の各費目に該当するものであっても補助対象外になる場合として、交付決定前に発注・契約、購入及び支払い(前払い含む)などを実施したもの、補助事業の目的に合致しないもの、必要な経理書類を用意できないものなど25項目が補助金公募要領に列挙されています。

 以上の他にも、補助事業に係る経理について、帳簿や支出の根拠となる証拠書類を補助事業が完了した年度の終了後5年間保存する義務、補助事業の結果により収益が生じた場合の収益納付、補助事業により取得した財産の管理、処分の制限など留意する点があります。