48 令和3年度経産省補助金・公的認定計画情報

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 経済産業省補助金では、事業再構築補助金が今一番注目されていますが、ハードルが高いともいわれています。市場の設定と需要の把握、新製品・サービスでの競合との差別化、販売促進策、適正な事業規模と設備投資などが重要になります。 新事業の売上高10%の目標で対象になり得るので、取り組める余地は意外に広いと考えられます。
 ものづくり補助金は、経営革新の4つの要素のいずれかを満たせば、本業強化にも積極的に使っていけるものです。
 小規模事業者持続化補助金は、一般型は補助上限50万円ですが、設備投資にも広告宣伝にも幅広く活用できますし、低感染リスク型ビジネス枠では、補助上限も上乗せされ、新しいビジネスへのもう一段規模が大きい取り組みが可能です。

 事業承継・引継ぎ補助金は、承継後の事業に関するもの、承継の際の専門家経費に関するものの2つに分かれており、条件が合えば売り手の廃業費用もカバーできます。

 公的認定計画は、国認定のものと、都道府県知事のものがあります。テーマは、経営改善、中期での本業強化や新事業、災害時などの事業継続力強化です。
 これまで経営計画を作る機会が多くなかった企業が使えるものとして、メイン行もしくは準メイン行へ提出する経営計画作成を支援する早期経営改善計画策定支援事業があります。また、金融支援を必要とする経営改善に取り組む企業には、経営改善計画策定支援事業での計画策定や外部専門家のサポートがあります。
 経営革新計画は、商品やサービス自体やその製造・提供方法の新規性に着目した取り組みに関するもので、経営力向上計画は、業務効率化のための設備投資、人材育成などを支援するもので、本業強化に積極的に使って行けます。
 そして、中小企業の災害時の対応や事業継続に関するものが、事業継続力強化計画です。
   

経済産業省補助金


▼以下で、各補助金の概要を説明しています。

事 業 再 構 築 補 助 金

 コロナ前との比較で10%以上の売上高減少があり、本業にダメージを受けた企業での、新分野への展開や業種、業態などの転換の取り組みを支援します。
 
 この補助金の事業は、再構築事業の5つの類型のいずれかに該当するものである必要があります。
 加えて、事業終了後3~5年後での付加価値額の年3%以上増を実現する事業計画の作成が求められます。


 補助枠のうち、多くの中小企業者等が該当しそうなのは、通常枠、緊急事態宣言特別枠の2つですが、いずれも、従業員数別に補助上限額が設定されています。
 第3回公募から、最低賃金を切り口にした枠が2つ設けられています。





【ポイント】
  〇売上減少の要件のクリアが必要
  〇新規性の要件の判断を丁寧に行うこと
  〇認定経営革新支援機関などの関与が必要

 
 

◆通常枠 (中小企業者等)
  (従業員数)
   20名以下  100~4,000万円
   21~50人  100~6,000万円
   51人以上  100~8,000万円
       補助率はいずれも2/3


◆緊急事態宣言特別枠(中小企業者等)
  (従業員数)
   5名以下  100~   500万円
   6~20人  100~1,000万円
   21人以上  100~1,500万円
       補助率はいずれも3/4

直近の申請締切:令和3年9月21日予定
          8月下旬受付開始

別ページにより詳しい解説があります。
         

も の づ く り 補 助 金

 この補助金の事業は、経営革新の4類型である新商品開発、新サービス開発、新生産方式導入、新たなサービス提供方式導入のいずれかに該当する必要があります。
 そのメインの経費は、経営革新のための機械装置・システム構築費といった設備投資です。
 補助事業の成果として、付加価値額、給与支給総額、事業所内最低賃金の増加の目標を設定します。

 補助事業類型と枠のうち、多くの中小企業者等が該当しそうなのは、一般型の通常枠、低感染リスク型ビジネス枠の2つです。

【ポイント】
  〇経営革新の類型に当てはまる事業計画
  〇税抜単価50万円以上の設備投資が必要
  〇付加価値額・賃上げ要件への対応が必要

 
(ものづくり・商業・サービス補助金)  

◆一般型(通常枠)100~1,000万円
  補助率:中小企業者   1/2

      小規模事業者  2/3
  
◆一般型(低感染リスク型ビジネス枠)
        100~1,000万円
  補助率:すべての事業者 2/3


低感染リスク型では、物理的な対人接触を減らす取り組みが求められます

直近の申請締切:令和3年8月17日

小規模事業者持続化補助金

 この補助金のうち一般型では、販路開拓の取り組みや商品の改良、新商品開発などを支援します。それらの取り組みに必要な機械・設備の導入や販路開拓のための広報費がメインとなります。
 
 販路開拓等とあわせて、ソフトウェア導入による業務効率化、業務改善コンサルティングでの長時間労働の削減等の業務効率化の取り組みもできます。

 
 低感染リスク型では、対人接触機会の減少に資する投資、新ビジネスやサービス、生産プロセスの導入等を支援します。

【ポイント】
  〇従業員5人(製造業等20人)以下の企業限定
  〇地元商工会議所、商工会の助言が必要
  〇低感染リスク型ビジネス枠は公募が年6回

 
   

◆一般型   50万円 /補助率  2/3

◆低感染リスク型ビジネス枠
      100万円 /補助率  3/4
  感染防止対策費を補助金総額の 1/4
  (1/2の場合あり)を上限に計上可能


一般型と低感染リスク型ビジネス枠は、それぞれ別の公募スケジュールです。

直近の申請締切
  一般型:令和3年10月1日
  低感染リスク型 令和3年9月8日

事業承継・引継ぎ補助金

=創業支援型・経営者交代型・M&A型=

 類型は、廃業予定者から引継いで創業間もない事業主が対象の創業支援型(Ⅰ型)、事業承継が対象の経営者交代型(Ⅱ型)、事業再編・事業統合等を対象とするM&A型(Ⅲ型)の3つです。
 申請者には、既存事業とのシナジーを活かした経営革新の実施、地域の雇用をはじめ、地域経済全体を牽引する事業の実施などが求められます。

 補助対象事業として、経営革新計画の新事業活動の類型に加えて、事業転換による新分野への進出などが挙げられています。

  
   

【ポイント】
  〇公募要領開示日以降の事前着手が可能
  〇人件費、店舗等借入費も対象経費
  〇単なる不動産売買とみなされた場合は対象外

 
   

◆創業支援型(Ⅰ型)
 経営者交代型(Ⅱ型)
   上限 400万円・下限  100万円
   補助率 2/3

 
◆M&A型 (Ⅲ型)
   上限 800万円・下限  100万円
   補助率 2/3以内

 
◆すべての類型に共通
   上乗せ額 (廃業費用) 上限200万

 
 (R2年度第3次補正予算事業の補助額)

直近の申請締切:令和3年8月13日

事業承継・引継ぎ補助金

= 専 門 家 活 用 型 =

 類型は、経営資源の譲受者を対象とする買い手支援型(Ⅰ型)、譲渡者の売り手支援型(Ⅱ型)の2つ。
 申請者には、既存事業とのシナジーを活かした経営革新の実施、地域の雇用をはじめ、地域経済全体を牽引する事業の実施などが求められます。
 医者(個人開業医)、農家(農業法人、個人農家)も、中小企業者等として対象に含まれます。
 補助対象経費は、謝金、旅費、外注費、委託費、システム利用料が基本です。
    

【ポイント】
  公募要領開示日以降の事前着手が可能
  〇経営革新事業との同時申請は行えない
  〇単なる不動産売買とみなされた場合は対象外

 
   

◆買い手支援型(Ⅰ型)
   上限 400万円・下限 50万円
   補助率 2/3以内

 
◆売り手支援型 (Ⅱ型)
   上限 400万円・下限 50万円
   補助率 2/3以内
   上乗せ額 (廃業費用) 200万以内

 
 (R2年度第3次補正予算事業の補助額
)

直近の申請締切:令和3年8月13日

   

公的認定計画


▼以下で、 各計画の概要を説明しています。

早期経営改善計画策定支援事業

 金融支援の必要性はまだないが、資金繰り、売上減少などの問題を抱える事業者が、外部専門家の支援を受けて策定する簡潔な計画で、次の4つを含みます。
 〇ビジネス俯瞰図
 〇資金実績・計画表
 〇損益計画
 〇アクションプラン

 
 計画策定後1年を経過した最初の決算時に、外部専門家が経営改善の進捗をモニタリングして、実施状況を金融機関と共有します。

      

【ポイント】
  〇金融機関への事前相談や計画書提出が必要
  〇計画策定後のフォローアップ(1回)あり
  〇認定経営革新等支援機関の支援を受ける

 
(ポストコロナ持続的発展事業)    

◆計画策定支援費用補助
 (モニタリング費用を含む)
   上限 20万円/補助率 2/3

【申請企業のメリット】
 策定した計画をもとに自社の経営状
 況を客観的に把握できる。


※公的融資・税制の支援措置はなし

別ページにより詳しい解説があります。
         

経営改善計画策定支援事業

 事業・財務両面での現状分析から、金融支援を求めるまでに至った原因を明確にした上で、合理的かつ実現可能性の高い係数計画、アクションプランなどからなる改善計画を策定します。
 
 この計画での数値面の改善の目安は、
 〇 経常黒字化 3年以内
 〇 5年(~10年)以内に実質債務超過解消
 〇 計画終了時(債務超過解消時)に借入金償還年数

   がおおむね10年
 
 認定支援機関が行うのは、計画策定支援、金融調整サポート、モニタリングの各業務です。
   

【ポイント】
  〇計画について金融機関との合意が必要
  〇計画策定後、3年はモニタリングが必要
  〇認定経営革新等支援機関の支援を受ける

 
(405事業)    

◆計画策定支援費用補助
    (モニタリング費用を含む)
  上限 200万円/補助率 2/3

 (企業規模により、別の上限額あり)
 
計画の内容としての金融支援】
 〇条件変更等
  (元金支払猶予、返済繰延等)

   
 〇融資行為
  (同額借換、債務の一本化といっ
   た借換融資)


※公的融資・税制の支援措置はなし

経 営 力 向 上 計 画

 自社の経営力向上の施策を実施する計画で、21の事業・分野ではその事業分野別指針、それ以外では基本方針を踏まえて策定します。 
 計画期間は、3年、4年、5年のいずれかを選択。

経営力向上の目標、経営の向上の程度を示す指標を設定しますが、事業・分野別で見ると、労働生産性が採用される場合が多くなっています。

 一般社団法人、医業を主たる事業とする法人、NPO等でも申請できます。
      

【ポイント】
  〇本業の強化・成長に取り組む計画
  〇対応する事業分野別指針を踏まえて策定
  〇経営革新等認定支援機関の申請サポート

 
     

◆税制措置(中小企業経営強化税制)
 〇生産性向上設備(A類型)
 〇収益力強化設備(B類型)
 〇デジタル化設備(C類型)

◆事業承継等による登録免許税・

 不動産取得税の特例

◆金融支援
 〇日本金融公庫による融資
 〇中小企業信用保険法の特例

経 営 革 新 計 画

 新事業活動に取り組む計画で、計画期間は3~5年です。期間終了後の目標指標(経営指標)の伸び率で経営の相当程度の向上を判断します。

【新事業活動の類型】
 〇新商品の開発又は生産
 〇新役務(サービス)の開発又は提供
 〇商品の新たな生産又は販売方式の導入
 〇役務の新たな提供方式の導入、その他の新たな

  経済活動

 ここでいう「新○○」は、その中小企業にとっての新商品や新事業活動などです。
     

【ポイント】
  〇既に相当程度普及した技術導入等は対象外
  〇目標指標は、付加価値額、給与支給総額等
  〇複数社協働での申請も可能

 
     

◆信用保証の特例
 〇普通保証等の別枠設定
 〇新事業開拓保証の限度額引き上げ

◆日本政策金融公庫の特別利率による
 融資制度
 〇中小企業事業
  (新事業育成資金など)
 〇国民生活事業
  (新事業活動促進資金)

◆経産省補助金の審査での加点措置

事業継続力強化計画

 中小企業・小規模事業者が、自然災害等で被災を想定し、「事業継続力強化に取り組む目的」を明確にして、次の4つの事項を含む計画を作成します。

 〇ハザードマップ等を活用した自然災害リスクの
  確認結果
 〇発災時の初動対応手順
 〇ヒト・モノ・カネ・情報の切り口での具体的対策
 〇事業継続力強化の実効性確保の取組
  (定期的な訓練、計画の見直し等)

       

【ポイント】
  〇単独企業、複数企業連携の2タイプ
  〇有効期限はなく、変更申請でメンテナンス
  〇専門家の策定支援(ハンズオン支援

 
     

◆金融支援
 〇日本金融公庫による低利融資
  (設備投資資金)
 〇中小企業信用保険法の特例

◆税制措置
  (中小企業防災・減災投資促進税制)
 〇特定事業継続力強化設備等の特別
  償却

◆経産省補助金の審査での加点措置

◆経産省補助金の審査での加点措置

   

【この投稿の執筆者】
  
 札幌・新道東コンサルオフィス代表
    特定社会保険労務士 塚田 秀和

代表 塚田秀和