47 「第三者承継支援総合パッケージ」について

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 後継者不在の中小企業は潜在的には127万者にも上りますが、中小企業のM&Aは年間4千件弱にどどまっているのが現状です。その背景には、3つの課題があるとされています。

 2018(平成30)年に民間調査機関が実施した調査で「事業承継した経営者と後継者との関係」について、最多である親族への承継(親族内承継)が半数、内部昇格や外部招へいといった親族外の第三者への承継(第三者承継)や買収(事業売却)があわせて3分の1という結果が出ています。(みずほ情報総研㈱「中小企業・小規模事業者の次世代への承継及び経営者の引退に関する調査」)

 経済産業省では、後継者未定の中小企業へのこれまでの対策の不十分な点を補うため、これらのことを考慮して「第三者承継⽀援総合パッケージ」を取りまとめて先日公表しました。

 このパッケージの目的は、⿊字廃業の可能性のある中⼩企業が持つ経営資源(技術・雇⽤など)を次世代の意欲ある経営者に承継・集約することであり、「10年間で60万者(6万者/年×10年)の第三者承継の実現」という数値目標を掲げています。そして、次の3つの柱で、政策を抜本強化するとしています。

1.経営者の売却を促すためのルール整備や官民連携の取組

  • 「事業引継ガイドライン」を改訂し、M&Aの経験・知見に乏しい経営者が適正な仲介業者・手数料水準を見極めるための指針を整備することで、第三者承継を経営者の身近な選択肢とする。
  • 事業引継ぎ支援センターの無料相談体制を抜本強化し、経営者が気軽に相談できる第三者承継の駆け込み寺にする。具体的な施策は、①データベースの金融機関や政府系機関への開放を通じた抜本的な拡充、②マッチングのための「後継者人材バンク」の全センターへの設置、③地域金融機関との連携強化の3つです。

2.マッチング時のボトルネック除去や登録事業者数の抜本的増加

  • 「経営者保証ガイドライン」の特則策定により、個人保証の二重取り(旧経営者と後継者)を原則禁止する。
  • 「事業引継ぎ支援データベース」を民間事業者にも開放し、スマホのアプリを活用したマッチングなど、簡便な仕組みを提供する。

3.マッチング後の各種コスト軽減

  • 新社長就任に向けた後継者の教育支援。具体的には、有効な後継者教育の内容や型を明らかにし、標準化を進めることでマッチング精度を高めていく。
  • 第三者承継を契機に、新たな取組に挑戦する事業者を補助金(最大1,200万円)により後押し。来年度からは、ベンチャー型事業承継枠などの新設、事業を譲渡する者の廃業費用の補助対象化を行い、事業の選択と集中を促す。

 また、関係機関が一体となって第三者承継支援を着実に進めていくためのキックオフの場である「第三者承継推進徹底会議」を2020年3月に開催予定です。