41 中小企業活性化パッケージ

 今月4日に、経済産業省、金融庁及び財務省の三省庁連携による中小企業活性化パッケージが発表されました。
 このパッケージには、①コロナ資金繰り支援の継続、②中小企業の収益力改善・事業再生・再チャレンジの総合的支援の2つのテーマであわせて10項目以上の関連施策が盛り込まれています。
   

コロナ資金繰り支援の継続

 目先の年度末の資金需要への対応として、経営の安定に支障が生じている中小企業を対象としたセーフティネット保証4号の期限が今年6月1日まで延長されます。
 また、年度末の資金繰り支援等の徹底について、関係各大臣から金融機関に要請が行われます。

 来年度(今年4月以降)の資金需要への対応として、政府系金融機関による実質無利子・無担保融資、危機対応融資について、運転資金の融資期間の20年への延長と、6月末までの延長があわせて行われます。
 そして、日本政策金融公庫の資本性劣後ローンも来年度末(来年3月末)まで継続されます。
   

中小企業の収益力改善・事業再生・再チャレンジの総合的支援

 中小企業の収益力改善の支援策として、経営改善計画策定支援事業(通称405事業)で4月から、計画実行までの伴走支(フォローアップや助言等)を強化して、従来から補助対象となっていたモニタリング費用が「伴走支援費用」に改められて別枠の補助上限額100万円が設定されます。
 これに加えて、経営者保証の解除に向けたた金融機関との交渉に弁護士等(認定経営革新等支援機関)を活用する場合も新たに補助対象(上限額10万円)となります。(現在の上限額計200万円→310万円)
 現在、中小企業再生支援協議会が、コロナ禍対策で緊急的に実施している特例リスケ支援は、4月からポストコロナを見据えて収益力改善支援にシフトしたものとなります。

 中小企業の事業再生支援として、債務超過企業の債務買取や支援を行う中小企業再生ファンドを拡充して、コロナの影響が大きい業種(宿泊、飲食等)を重点支援するファンドの組成やファンド空白地域の解消が進められます。
 事業再構築補助金では、通常枠よりも補助率を引き上げた「回復・再生応援枠」(補助率3/4(中堅2/3))が新たに設けられ、審査での再生事業者の加点も行われます。
 また、ものづくり補助金でも、再生事業者の補助率引き上げ(2/3)と審査時の加点が行われます。

 このパッケージと同日に公表された「中小企業の事業再生等に関するガイドライン」では、平時・有事における中小企業と金融機関の対応、私的整理検討時の留意点、再生計画成立後のフォローアップ、中小企業の事業再生等のための私的整理手続が取りまとめられています。この新たなガイドラインに関連して、4月以降、数百人規模の民間専門家(弁護士等)を活用した支援、ガイドラインに基づく計画策定費用の支援制度の創設が予定されています。

 再チャレンジの支援としては、中小企業の廃業時における経営者の個人破産回避に向けて、廃業時における「経営者保証に関するガイドライン」の基本的考え方(3月4日公表)で、保証債務整理の申出を受けた場合には、金融機関が誠実に対応するとの考え方が明確化されました。
 また、中小機構の人材支援事業の対象を廃業後の経営者まで拡大すること、日本政策金融公庫の融資での創業に再挑戦する方への支援措置などが行われます

 支援体制関連では、中小企業再生支援協議会と経営改善支援センターが統合し、4月から「中小企業活性化協議会」に改組されます。この他には、地域金融機関から100名規模のトレーニーを受け入れ、地域の支援専門家の育成が実施されます。