38 介護休業と介護休暇

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 介 護 休 業

 この休業は、①負傷、②疾病、③身体上もしくは精神上の障害により「要介護状態」にある対象家族の介護をする労働者(日々雇用を除く)が行えるものです。
 要介護状態は、2週間以上にわたり「常時介護を必要とする状態」ですが、「常時介護を必要とする状態に関する判断基準」へのリンクを置きましたので後ほどご確認ください。ここでの判断は、あくまでも判断基準を参照して行うものであり、介護保険の要介護状態区分などによるものではありません。また、判断にあたって休業希望者に要介護状態を証明する書類の提出を求めるときは、医師の診断書に限定することなく、希望者が提出できるものとするようにとの見解が示されています。


                 ▼ 常時介護を必要とする状態に関する判断基準(厚生労働省資料)
                                        

 休業期間は、対象家族1人につき、3回まで、通算して93日までです。なお、就業規則などで4回以上の分割回数、93日以上の通算日数を定めて独自の運用をすることは、法の基準を上回るものであり可能です。逆に分割期間1回あたりの最低日数を定めることは、法の基準にないもの(法を下回る扱いをするもの)なので認められません。

 休業を希望するときは、開始希望日の2週間前までに事業主に書面を提出して申出をします。それに対して事業主は、速やか(おおむね1週間以内)に休業の開始・終了予定日、申出を拒む場合の理由などを書面で通知します。 休業終了予定日の繰り下げ、休業期間の延長は、1回の休業(申出)につき1回限りできます。 一定の場合には、申出や通知をFAX、電子メールなどで行うことが可能です。

 有期契約労働者の休業については、①同一事業主で引き続き1年以上雇用、②取得予定日から一定の期間内での契約期間満了が明らかでないことのいずれにも該当したときに可能となります。


 休業の申出が遅れた場合の取扱い、事業主が申出を拒める場合、労使協定で対象者から除外できる労働者の3点について、下表で整理しています。

 介 護 休 暇

 介護休暇制度の規定がある事業所は約6割、30人以上に限ると約8割となっています。(厚生労働省実施の平成30年度雇用均等基本調査)
 この休暇は、要介護状態にある対象家族の介護や世話をする労働者(日々雇用を除く)が1年度で5日(対象家族が2人以上の場合は10日)まで取得できるものです。取得の単位は、1日または半日ですが、1日の所定労働時間が4時間以下の労働者は半日単位での取得はできません。
 申出については、口頭でも可能であり、当日の電話などでも取得を認めることが必要とされています。また、要介護状態を証明する書類の提出についても、事後提出を可能にするなどの配慮するようにとされています。
 労使協定で対象者から除外できる労働者は、次のとおりです。
  ・その事業主の継続雇用期間が6か月に満たない労働者
  ・週所定の労働日数が2日以下の労働者
  ・半日単位での取得が困難と認められる業務に従事する労働者(1日単位での取得は可能)

 3の労働者については指針で、国際路線などに就航する航空機の客室乗務員、長時間の異動を要する遠隔地で行う業務に従事する者、流れ作業や交代制勤務に従事する者が例示されています。

  

 所定外労働の制限

 要介護状態にある対象家族を介護する労働者(日々雇用を除く)が請求した場合には、事業主は、事業の正常な運営を妨げる場合を除いて、所定労働時間を超えて労働させることはできません。この請求について回数の制限はありませんが1回の請求期間は1か月以上1年以内として開始日と終了日を事前に決めた上で、開始日の1か月前までに事業主に請求します。

 次の場合には、労働者の意思にかかわらず制限期間が終了します。
 〇 対象家族を介護しないこととなった場合
 〇 制限期間中の労働者について、新たに産前産後休業、育児休業又は介護休業が始まった場合

 なお、労使協定でその事業主の継続雇用1年未満、週の所定労働時間2日以下の労働者を対象外とすることができます。

 

 時間外労働の制限

 要介護状態にある対象家族の介護目的で労働者(日々雇用を除く)が時間外労働の制限を請求した場合には、事業主は、事業の正常な運営を妨げる場合を除いて、月24時間、年150時間を超える時間外労働をさせることができません。この請求について回数の制限はありませんが1回の請求期間は1か月以上1年以内として開始日と終了日を事前に決めた上で、開始日の1か月前までに事業主に請求します。

 次の場合には、労働者の意思にかかわらず制限期間が終了します。
 〇 対象家族を介護しないこととなった場合
 〇 制限期間中の労働者について、新たに産前産後休業、育児休業又は介護休業が始まった場合

 なお、労使協定でその事業主の継続雇用1年未満、週の所定労働時間2日以下の労働者を対象外とすることができます。

   

 深夜業の制限

 要介護状態にある対象家族の介護目的で労働者(日々雇用を除く)が深夜業の制限を請求した場合には、事業主は、事業の正常な運営を妨げる場合を除いて、午後10時から午前5時までの深夜時間帯に労働させることはできません。

 日々雇用の他にも、次にあてまはる労働者はこの請求をすることができません。
 〇 その事業者の継続雇用期間が1年未満
 〇 週の所定労働日数が2日以下
 〇 所定労働時間の全部が深夜(午後10時~午前5時)にある場合
 〇 深夜においてその子を常態として介護できる同居の家族がいる場合

 この請求について回数の制限はありませんが1回の請求期間は1か月以上6か月以内として開始日と終了日を事前に決めた上で、開始日の1か月前までに事業主に請求します。

 次の場合には、労働者の意思にかかわらず制限期間が終了します。
 〇 対象家族を介護しないこととなった場合
 〇 制限期間中の労働者について、新たに産前産後休業、育児休業又は介護休業が始まった場合

   

 所定労働時間の短縮措置等

 要介護状態にある対象家族の介護をする労働者について、仕事と介護の両立を容易にするために事業主は、連続3年以上の期間における所定労働時間の短縮等の措置を行わなければなりません。

 その措置は次のものから少なくとも1つを選択し、3年以上の期間で2回以上利用できるようにします。

 なお、労使協定でその事業主の継続雇用1年未満、週の所定労働時間2日以下の労働者を対象外とすることができます。