28 同一労働同一賃金ガイドライン その2(基本給、賞与、諸手当)

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 このガイドラインは、パートタイム(短時間)労働者、有期雇用労働者及び派遣労働者の待遇について、通常の労働者(いわゆる正社員(無期雇用フルタイム勤務))の待遇との間で相違がある場合に、不合理な相違であるかどうかについて原則となる考え方を事例付きで示したものです。
 その範囲は、基本給、賞与、手当、福利厚生など広範囲にわたります。その具体的な内容は以下のとおりです。

   

 基 本 給

労働者の能力又は経験に応じて支給するもの

 相違に応じた支給が問題とならない例として、
「イ」で能力向上のための特殊なキャリアコースの設定とその選択の有無による相違、
「ロ」で職務の内容や勤務地の変更が定期的にある通常の労働者(総合職)がキャリアコースの一環として採用後の数年間、双方ともに変更がない短時間労働者の助言のもと定型的な業務に従事した場合の相違、
「ハ」で同一の職場、同一の業務である複数の有期雇用労働者のうち、一の者を職務の内容や勤務地の変更が定期的にある通常の労働者として登用した場合の相違、
「ニ」で同一の能力又は経験を有する通常の労働者と短時間労働者について、土日曜、祝日勤務の基本給と平日のそれに差を付ける基準を同じく適用した場合の勤務日や就業時間帯による相違が示されています。


 問題となる例として、
経験の多さを理由として通常の労働者に有期雇用労働者よりも高額を支給するが、その経験には現在の業務との関連性がない場合が示されています。

  

労働者の業績又は成果に応じて支給するもの

 相違に応じた支給が問題とならない例として、
「イ」で所定労働時間が通常の労働者の半分の短時間労働者について、その販売目標と目標を達成した場合の(基本給の一部の)支給額をともに通常の労働者の半分とした場合、
「ロ」で同様の業務に従事する通常の労働者と短時間労働者について、生産効率及び品質の目標値(ノルマ)が未達成の場合のペナルティの有無による相違が示されています。


 問題となる例として、
問題とならない例「イ」で短時間労働者の販売目標を通常労働者と同一とし、未達成の時は支給しない場合が示されています 。

   

労働者の勤続年数に応じて支給するもの

 相違に応じた支給が問題とならない例として、
契約更新をしている有期雇用労働者について、最初の契約開始時からの通算年数で勤続年数を評価する場合が示されています。


 問題となる例として、
前記の問題とならない例で有期雇用労働者の勤続年数を支給時の労働契約の期間のみで評価している場合が示されています。

  

昇給を労働者の勤続による能力の向上に応じて行うもの

 賞  与

 ガイドラインでは、会社の業績などへの労働者の貢献に応じて支給するものを取り上げています。

 相違に応じた支給が問題とならない例として、
「イ」で会社の業績などへの貢献が同一である通常の労働者と有期雇用労働者に同額の賞与を支給する場合、
「ロ」で通常の労働者と有期雇用労働者について、生産効率及び品質の目標値(ノルマ)が未達成の場合のペナルティの有無による差を付けた支給を行う場合が示されています。


 問題となる例として、
「イ」では、問題とならない例「イ」で有期雇用労働者に通常の労働者と同一の賞与を支給しない場合、
「ロ」で通常の労働者すべてに職務の内容や業績などへの貢献にかかわらず賞与を支給する一方で、短期間・有期雇用労働者には支給しない場合が示されています。
   

 手  当

役職手当であって、役職の内容に対して支給するもの

 相違に応じた支給が問題とならない例として、「イ」で通常の労働者と役職名及びその内容が同一の役職に就く有期雇用労働者に同一の支給を行う場合、「ロ」では、役職名及びその内容が同一の役職に就く短時間労働者について、支給額は所定労働時間の比率(短時間労働者/通常の労働者)で決める場合が示されています。

 問題となる例として、問題とならない例「イ」で有期雇用労働者の役職手当を低く支給する場合が示されています。
   

業務の危険度又は作業環境に応じて支給される特殊作業手当
交代制勤務等の勤務形態に応じて支給される特殊作業手当

 相違に応じた支給が問題とならない例として、「イ」で採用が難しい早朝・深夜、土日祝日の勤務に対してのみ(雇用形態に関係なく)特殊作業手当の支給を行う場合、「ロ」では、下表の場合にX(通常の労働者)には支給し、Y(短時間労働者)には支給しない場合が示されています。

精皆勤手当

 相違に応じた支給が問題とならない例として、下図のとおり欠勤に対する考課査定の有無と待遇への影響に応じて支給額に差を付ける場合が示されています。

時間外労働に対して支給される手当
深夜労働又は休日労働に対して支給される手当

 相違に応じた支給が問題とならない例として、通常の労働者と同一の時間数、職務の内容で深夜労働又は休日労働を行った短時間労働者に同一の支給を行う場合が示されています。

 問題となる例としては、問題とならない例において、短時間労働者の単価を所定労働時間の短さを理由として低く設定する場合が示されています。
  

通勤手当及び出張旅費

 同一の通勤手当及び出張旅費を支給しなければならない。

 相違に応じた支給が問題とならない例として、「イ」「ロ」としてそれぞれ下図表のとおりの事例が示されています。

労働時間の途中に食事のための休憩時間がある労働者に対する食費の負担補助として
支給される食事手当

 同一の食事手当を支給しなければならない。

 相違に応じた支給が問題とならない例として、勤務時間の途中に昼食のための休憩時間を挟む通常の労働者には支給、そのような休憩時間を挟まない短時間労働者には支給しない場合が示されています。

 問題となる例としては、問題とならない例において、昼食のための休憩時間を挟む短時間労働者がいるが、より高い手当を通常の労働者に支給する場合が示されています。
  

単身赴任手当

 同一の支給要件を満たす場合には、同一の手当を支給しなければならない。
   

特定の地域で働く労働者に対する補償として支給される地域手当

 同一の地域で働く場合には、同一の手当を支給しなければならない。

 相違に応じた支給が問題とならない例として、下図のとおりの事例が示されています。

 問題となる例としては、問題とならない例において、有期雇用労働者Yにも全国一律の基本給の体系が適用され転勤もあるが、地域手当の支給対象とされていない事例が示されています。