フレックスタイム制は、今のところ適用労働者ベースでの普及率が約8%にとどまっており、企業規模別に見ても従業員1,000人以上が約13%、30~99人では約3%という状況です。(厚生労働省の平成30年就労条件総合調査)

 ですが、フレックスタイムには、社員自らが労使協定の枠内で日々の労働時間(始業と終業の時刻)を自分のライフスタイルにあわせて柔軟にセットできるという大きなメリットがあります。つまり、短時間労働に移行しなければならないほどではないが、家庭の事情などにより会社所定の始業・終業時刻に完全に沿った働き方が厳しくなってきている方などにとっては有益な制度です。

 その導入にあたっては、労使協定で以下の事項を定めて、就業規則にも書き込みます。

  • 対象となる社員(労働者)の範囲
  • 清算期間
  • 清算期間における総労働時間(総所定労働時間)
  • 標準となる1日の労働時間
  • 任意事項としてコアタイム、フレキシブルタイム

 加えて、就業規則に始業・終業時刻を労働者の決定に委ねる旨を定めることが求められています。

 これらの項目のうち「清算期間」は、フレックスの対象期間であり3か月以内で設定できます。「清算期間における総労働時間」は、清算期間について法定の週40時間換算で算出した時間数(清算期間の暦日数/7日×40時間)の範囲内で定めます。「標準となる1日の労働時間数」は、フレックスタイムを利用する社員(労働者)が年休を取得する際の賃金を計算する際に使うものです。

 任意に定める「コアタイム」は、フレックスタイムを利用する社員が必ず勤務しなければならない時間帯です。「フレキシブルタイム」は、勤務をするかしないかが利用する社員の判断に任されている時間帯で、コアタイムがあるならば、その前後に設定される形になります。厚生労働省のパンフレットにおける説明では、コアタイムを設定しないことによって、労働者が働く日も自由に選択できるようにすること、フレキシブルタイムの途中で中抜けするなどといったことも可能とされています。

 勤務時間中の休憩については、原則どおり労働時間が6時間超は45分、8時間超のときは1時間となります。

 今回はここまでとして次回に続きます。