9 2020年のテレワーク(テレワーク・デイズを中心に)

しんどうコンサルコラム/働き方改革
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 ICT(情報通信技術)を利用して、事業所以外の場所や時間を有効に活用して行う柔軟な働き方である「テレワーク」について、この2~3年、東京を中心にその導入を促進する行政の動きが非常に活発になっています。

 そのきっかけは2020年の東京オリンピックです。最近、ぽつぽつとマスコミ報道がありますが、オリンピック期間中の東京都内各所や公共交通機関の混雑解消が大きな課題となっており、前回のロンドン大会での対策を参考にして、都内で勤務する方のテレワークがクローズアップされたということです。

 東京での行政の促進策としては、国や東京都の助成金、東京都による無償のワークスタイル変革コンサルティングなどの提供に加えて、2017年から国や東京都が旗振り役となって行っている「テレワーク・デイズ」があります。

 これは参加企業や団体が7月下旬から9月上旬の実施期間中にテレワークを実施(5日以上の実施を推奨)する取り組みで、2回目の2018年には参加団体が1,682団体、参加人数は延べで約30万人にまで規模が拡大しています。参加団体については、テレワークの全国での普及促進という観点もあるため全国から募集されており、北海道に本社がある企業も80社以上参加してます。

 その効果は、携帯電話の位置情報などのモバイルビックデータ分析、参加企業へのアンケートで把握されていますが、通勤者の減少による混雑の緩和以外にも、オフィスコストの削減、育児・介護中の社員のフルタイム勤務、コミュニケーションの活発化などが挙げられています。

 総務省の統計を見る限りでは、大企業先行で進んでいる感のあるテレワークですが、中小企業での導入にあたっては、資金調達や機器の整備、セキュリティー対策の問題はもとより、大企業以上に、テレワークで不在となる社員の業務のフォロー体制がポイントになります。

 中小企業のうち、仕事が組織ではなく人に付いていることが多く、その人しかわからないことがありがちな企業で、テレワークで不在である社員の仕事のフォロー、取引先からの問い合わせ、突発事項への対応ができるようにするには、社内に特定の人にしか見えない・分からない業務が無いかどうか洗い出しを行い、社内業務を処理の仕方を含めてリスト化する地道な作業から始めなければならないケースもあると思われます。

 中小企業でのテレワーク導入は、全社対象の試行からではなく、小学校就学前の子育てや介護をしている社員、社内でも特に通勤時間が長い社員への限定試行から進めた方が、社内の納得も得やすく、問題が発生した際の業務への影響も抑えられるというメリットがあります。