8 長時間労働者に対する医師による面接指導

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 長時間労働者(管理監督者等も含む)に対する医師による面接指導は、労働安全衛生法の定めにより従来から行われていたものです。その目的は、脳・心臓疾患は長時間労働との関連性が強いとする医学的な知見に基づいた措置によりそれらの疾患を予防することにあります。

 事業者は面接後に医師の意見を受けて、必要があるときは、該当する長時間労働者の就業場所の変更、作業の変更(転換)、労働時間の短縮、深夜業の回数減少などの措置を講じなければならないとされています。

 その対象者について、これまでは時間外・休日労働時間数が月100時間超で疲労の蓄積が認められる者のうち面接を希望する者とされていましたが、労働安全衛生法とその施行規則の改正により、時間の基準が月80時間超に見直されました。これは、労働基準法に時間外・休日労働時間数の上限規制(月100時間未満、2~6か月平均80時間以下)が新設されたことによるものと考えられます。

 そして、面接指導の申出を促進するために、月80時間超の時間外・休日労働を行った者に対して、メールや書面などでその時間外・休日労働時間数を速やかに通知しなければならないとされています。

 なお、「高度プロフェッショナル制度の対象労働者」及び時間外・休日労働等の上限規制の対象外である「研究開発業務に従事する労働者」については、上述の申出による面接指導に加えて月100時間超のときは申出なしで面接指導を受けさせることを事業者に義務付けています。

 この面接指導を適切に実施するため事業者に労働者の「労働時間の状況の把握」が義務付けられています。この把握は、労働者がいかなる時間帯にどの程度の時間、労務を提供し得る状態にあったかについて行うものです。その方法は、まず前回触れたガイドラインに基づく労働時間の把握と同じく、使用者の現認、タイムカードをはじめとする客観的な記録による確認の2つを原則としてやむを得ないときは自己申告制となります。次に、労働基準法施行規則に掲げる賃金台帳に記載した労働時間数をもって把握に代えることもできるとされています。

 この把握の対象は、高度プロフェッショナル制度の対象労働者除くすべての労働者になります。