1 そもそも「働き方改革」ってどんなものなの?(19項目のラインナップ)

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 働き方改革は、2017(平成29)年3月に「働き方改革実行計画」と10か年のロードマップが示されて、2017年度からスタート、今年度(2021年度)は折り返し点の5年目です。
 2019(平成31)年から本格化した労働関連の新たな法規制は、建設業や自動車運転業務など一部の例外は別として、今年2021年4月の中小企業へのパート・有期雇用労働法の適用(同一労働同一賃金)まで一気に進められた感があります。このことが、「働き方改革=労働政策」的な見方を促してしまう面がありますが、実際のとこるは、「働き方改革=労働政策の皮をかぶった経済政策」と言ってもいいのではと筆者は考えます。

 働き方改革実行計画で働き方改革の意義(基本的考え方)がいくつか並べられていた中で、筆者が一番しっくり来たのは、次の考え方です。

働き方改革こそが、労働生産性を改善するための最良の手段。
生産性向上の成果を働く人に分配することで、賃金の上昇、需要の拡大を通じた成長を図る「成長と分配の好循環」が構築される。社会問題であるとともに経済問題。

 働き方改革は法規制の話だけに止まるものではなく、かなり広い範囲を視野に入れた取り組みとなっています。
 ここに政府が考えて実行に移してきている働き方改革の実現のための対応策を並べていきますと、

1 . 同一労働同一賃金の実効性を確保する法制度とガイドラインの整備
2 . 非正規雇用労働者の正社員化などキャリアアップの推進
3 . 企業への賃上げの働きかけや取引条件改善・生産性向上など賃上げしやすい環境の整備
4 . 法改正による時間外労働の上限規制の導入
5 . 勤務間インターバル制度導入に向けた環境整備
6 . 健康で働きやすい職場環境の整備
7 . 雇用型テレワークのガイドライン刷新と導入支援
8 . 非雇用型テレワークのガイドライン刷新と導入支援
9 . 副業・兼業の推進に向けたガイドライン策定やモデル就業規則改定などの環境整備
10. 治療と仕事の両立に向けたトライアングル型支援などの推進
11. 子育て・介護と仕事の両立支援策の充実・活用促進
12. 障がい者等の能力を活かした就労支援の推進
13. 外国人材受入れの環境整備
14. 女性のリカレント教育など個人の学び直しへの支援や職業訓練などの充実
15. パートタイム女性が就業調整を意識しない環境整備や正社員女性の復職など多様な女性活躍の推進
16. 就職氷河期世代や若者の活躍に向けた支援・環境整備の推進
17. 中途採用の拡大に向けた指針策定・受入れ企業支援と職業能力・職場情報の見える化
18. 給付型奨学金の創設など誰にでもチャンスのある教育環境の整備
19. 継続雇用延長・定年延長の支援と高齢者のマッチング支援

 以上19項目にわたる長いリストは、2017年3月に決定された「働き方改革実行計画」から引用してきたものです。
 働き方改革自体は、2026年度まで続く息の長い取り組みです。ですが、仮に2026年にこのリストのうちの3つに2つしか形になっていなかったとしても職場の景色や働き方はかなり変わっているのではないでしょうか。