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  2. はじめての助成金

このページは、
・これから助成金の申請をはじめて行う方
・雇用調整助成金だけは申請したことがある方
・ここ2~3年は申請していなかったのでもう一度確認しておきたい方
を対象に書いたページです。
  

◆ 厚生労働省の助成金の種類

 厚生労働省の助成金は、
 ・雇用保険にひも付けられる「雇用関係助成金」
 ・労働者災害補償保険(労災保険)にひも付けられる「労働条件等関係助成金」
の2つに分かれています。

 また、具体的な例でいうと、「労働者の雇用環境の整備を図る」という大きなテーマがあって、
それに対応する「キャリアアップ助成金」という助成金があり、
その助成金が「正社員化コース」「賃金規定等改定コース」といった複数のコースに分かれています。

 下表にテーマと助成金名を整理していますが、雇用維持、再就職支援、仕事と家庭の両立支援、職業訓練、働き方改革関連の勤務間インターバルやテレワークなど多岐にわたる助成金・コースがあります。 
 
 これらの助成金は、基本的には、事業主が申請して交付を受けます。新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金は、労働者本人が申請して交付を受けますが、これは
あくまでも例外です。
   



  

◆ 対象となる事業主

 ここでの「事業主」とは、  
 ・事業の経営の主体である「個人」
 ・事業の経営の主体である「法人」
 ・事業の経営の主体である「法人格がない社団」
 ・事業の経営の主体である「財団」
のことをいいます。(雇用関係助成金支給要領の第1 共通要領による)

 加えて、保険の適用という面では、
 ・雇用関係助成金では、雇用保険の適用事業主
 ・労働条件等関係助成金では、労働者災害補償保険の適用事業主
であることが必要です。

 そして、助成金の各コースに固有の要件も満たす必要があります。
  

◆ 中小事業主

 厚生労働省の助成金では、助成対象が中小企業主に限定されたり、大企業と中小企業主で
助成率や助成額に差が付けられることがあります。
 中小企業主とは、下表の条件に当てはまる事業主をいいますが、
ここでは、資本金または出資金、常時雇用する労働者のいずれかで当てはまればよいとされています。

 
  ※「医療・福祉」は、サービス業に含まれる。
  

◆ 助成金の申請・受給のスケジュール

 実施する内容(事業内容)を決めた後の、助成金の申請から支給申請・受給までの一連の流れについて、
その事業内容が、労務管理改善や能率向上のための機器・ソフトの購入、コンサルを受けるといったもので
ある場合を次に示します。

①事業内容に関する見積
②交付申請書、事業実施計画書等の作成
③交付申請
④交付決定
⑤契約、事業実施
⑥支払、事業完了
⑦支給申請書、事業実施結果報告書の作成
⑧支給申請
⑨支給決定
⑩支給決定額の指定口座への振り込み(受給)

 簡単に説明しますと、①~②は事業の準備期間で、企業内部での調整と事業内容の作りこみ、外部からの機器購入やコンサル受入れの下交渉や申請額算定のための見積書徴収などを行う期間です。
③で申請した事業実施計画や助成対象となるための要件の点で問題がなければ、④の交付決定で事業実施計画とそれに必要な金額の枠が認められ、⑤~⑥の事業実施期間に入ります。
交付決定があってはじめて事業を実施し、機器購入やコンサルの契約ができます。
事業終了までの間に機器納入やコンサルの提供を受け、支払を行い支給申請する額を確定します。事業実施期間後に⑦支給申請書、事業実施結果報告書の作成を行い、⑧支給申請をしてその申請内容について⑨支給決定を受け、
確定した受給額が指定口座に振り込まれます。これで完了です。

 下図は、働き方改革推進支援助成金(勤務間インターバル導入コース)の例で、その2020年度の申請マニュ
アルに掲載されているものです。
 6つの例のうち助成対象となるのが、Oの2つです。
このうち最上段の〇が、事業実施期間内に支払まで完了しているオーソドックスな対応です。
2段目の○は、「支払※」が事業実施期間外にありますが、これはイレギュラーな対応です。
これは、事業実施期間中に発生して額も確定しているが、事業実施期間中に支払えない理由があるものです。マニュアルでは、「社会保険労務士に支払った謝金から源泉徴収した所得税の納付」を例として挙げています。
 残りの助成対象とならない4つのXについては、交付決定前に契約をしたもの、事業対象期間外かつ支払後に
納品またはコンサル等の提供を受けたもの、必要となる就業規則の変更を事業期間外に行ったものです。

 申請から受給までの期間は、数カ月から長いものでは1年6か月超となります。
雇用調整助成金では、特例により、本来は休業実施前に提出する計画届が省略され、数カ月前の休業まで
さかのぼって申請することができ、かつ短期間で受給することができますが、あくまでも例外です。
  

◆ 助成金を活用した事業の検討に際して確認しておくこと 

 対象となる従業員について、労働契約書もしくは労働条件通知書、出勤簿、タイムカードをはじめと
する勤務時間を確認できる書類、賃金台帳などで賃金、労働時間などが法に沿って処理されているかを
確認します。
 企業全体としても、就業規則や関係する諸規程、36協定書などで法に沿った労務管理がなされているかを
確認するとともに、近年の自己都合以外の退職の有無、あればその内容もあわせて確認します。
 これらは、いずれも助成金の支給要件に関係してきますので、助成金の準備が始まってからの確認では
遅い対応です。
  

  • 助成金と補助金の違いは?

  交付決定までのプロセスの違いに着目すれば、
 ➤「助成金」は、先着順に要件を満たしており、事業実施計画等に問題がなければ交付決定されます。
  そのため、締切日前でも予算枠が無くなれば交付申請の受付を終了します。
  実際に令和元年度の時間外労働等改善助成金(勤務間インターバル導入コース)で予算枠が無くなり
  締切日前に交付申請の受付を終了したケースがあります。

 ➤「補助金」は、締切日までに交付申請されたすべての案件(申請書類の不備などは除く)を審査して
  評価(得点)の高いものから順に採択して、予算枠が無くなった時点で採択終了となります。
  つまり、助成金と異なり交付申請提出の前後は採択(交付決定)に影響しません。