令和3年度下請取引等実態調査について(22.01.16)

 国土交通省と中小企業庁によるこの調査は、建設工事における元請負人と下請負人の間の下請取引などの実態を把握するもので、その結果、建設業法令違反行為等がある建設業者に対して指導票を送付して、是正措置を講ずるよう指導が行われています。
 令和3年度の調査では、令和2年10月~令和3年6月の取引を対象に1万4千社余りの建設業者から有効回答を得ています。

 以下で、その調査結果の概要を見ていきます。
 文中の「元請負人」は発注者から工事を直接請け負った建設業者のことです。
 下請契約(本下契約)は、 元請負人が注文者となって、発注者から請け負った工事の全部または一部について、「下請負人」である建設業者(一次下請)と締結する請負契約です。
 そして、下請負人(一次下請)が注文者となり、その下請負人である建設業者(二次請負)と同様に下請契約(下下契約)を結び、さらに、三次下請以降に続くこともあります。

【建設業法の遵守状況】

 建設工事を下請負人に発注したことのある建設業者のうち、建設業法に基づく指導を行う必要がないと認められる業者は、ほほ1割(10.8%)で昨年度と同水準。
 その中で、
〇 建設業法での契約書上の明示事項(15項目)をすべて定めている建設業者は、ほぼ半数(47.6%)

〇 工事請負契約について、工事ごとに請負契約書を交付するなど適正な方法で処理していた建設業者は、3社に2社(63.4%)
〇 下請負人に見積りを依頼する際に、提示するべき項目(14項目)をすべて定めている建設業者は2割(21.2%)

【元請負人による下請負人へのしわ寄せの状況】

 下請負人として建設工事を受注したことのある建設業者のうち、元請負人から「不当なしわ寄せを受けたことがある」のは、1.2%

【発注者(施主)による元請負人へのしわ寄せの状況】

 元請負人として建設工事を発注者(施主)から直接受注したことのある建設業者のうち、発注者(施主)から「不当なしわ寄せを受けたことがある」のは、1%未満(0.6%)

【労務費の内訳を明示した見積書の活用状況】

 元請負人が下請負人に対し、法定福利費の内訳を明示するための標準見積書の交付を「全ての下請契約で働きかけている」又は「一部の下請契約で働きかけている」との回答は合わせて7割(69.5%)
 標準見積書は、平成20年代に建設業界の社会保険未加入対策が進められた際に、一般的なトン単価や平米単価による見積では、社会保険等に加入するための原資となる法定福利費の扱いが見えにくくなるという問題に対応するため、見積時に法定福利費の内訳を明示するためのツールとして専門工事業団体ごとに作成されたものです。

【約束手形について】

 手形期間を「既に60日以内としている」は27.1%、「今後60日以内とする予定」は46.7%。
 「60日以内とする予定がない」(26.2%)の回答理由は、「特に理由はないが、現在の手形期間が慣例となっているため」(47.7%)、「借入金の増加等、資金繰りに影響があるため」(29.3%)の順でした。


(手形期間については、「下請代金の支払手段について」(令和3年3月31 日20210322 中庁第2号・公取企第25 号)の要請に基づき、60日以内とすることとされています。)

 関連して、電子記録債権を「既に導入済み」は30.8%、「導入予定」は26.3%。
 「導入する予定がない」(26.2%)の回答理由は、「取引先が利用していないため」(55.1%)、「メリットを感じないため」(33.0%)の順でした。

【技能労働者の賃金水準の引き上げ状況】

 「引き上げた(予定含む)」が82.8%、その一方で、引き上げない理由は、「経営の先行きが不透明で引き上げに踏み切れない」(41.5%)、「受注者の立場では発注者(施主)や元請負人に賃金引き上げの費用を求めづらい」(24.1%)の順でした。

【週休2日制の普及状況】

 完全2日制(4週8休)を導入しているのは33.6%で、4週6休(37.9%)とほぼ同水準でした。

  

2022年は「働き方改革10年」の折り返しの年です

 2017年3月に公表された「働き方改革実行計画」では、19項目からなる対応策について、2017年度から2026年度までの10年間に、どのような施策をいつ実行するかを具体的に定めたロードマップ(工程表)が作られています。

 今年2022年は、ロードマップ10年間の折り返しの年です。
 これまでの前半5年間、特に平成最後・令和最初の年である2019年からわずか2年間で、働き方改革関連で右の表にあるとおり多くの法改正や新制度の導入が一気に進められました。

 多くの業界の中小企業にとって、この先決まっている主な法改正は、2022年の育児休業関連、パワハラ対策の努力義務から完全義務化、2023年の月60時間超の時間外割増50%化といったところです。
 一方で、建設業、自動車運転の業務等では、現在適用猶予中の時間外・休日労働の上限規制が、2024年から適用されます。

 働き方改革の後半5年に向けて注目しておきたいのは、昨年の骨太の方針に盛り込まれた「フェーズⅡの働き方改革」のキーワードである、ジョブ型雇用、裁量労働制、選択的週休3日制、兼業・副業、フリーランスに関する国の動き、そして地域経済界や同業他社の動きです。
 また、ジョブ型雇用に関連して「多様な正社員」、フリーランスに関連して「雇用類似の働き方」も押さえておきたいキーワードです。

   
   

就業規則・社内諸規程

 古い就業規則でデータも残っていないようなものがありませんか?
 自社で修正を繰り返して来たけれど、修正漏れがなどの不安はありませんか?
 当事務所では、そのような既存の規則・規程の見直し・変更を中心に就業規則・社内諸規程関連業務に力を入れています。
  

 ・ 就業規則・社内諸規程の見直し・変更の支援
 ・ 企業設立時などの就業規則・社内諸規程の整備
 ・ 自社直営での就業規則整備への助言
 ・ 就業規則・社内諸規程の診断

助 成 金 申 請 代 行

 厚生労働省の助成金というと、雇用調整助成金が突出して知られるようになりましたが、そのほかにも、最低賃金引上げ支援、有期契約社員の正社員・無期転換、育児休業、有期契約社員・パートの訓練など幅広いテーマをカバーする助成金コースが設定されています。

 当事務所の助成金申請代行では、特定社会保険労務士による初回相談で把握した人事労務管理の状況とその改善の見通しに合った助成金を提案していきます。
 また、初回相談には無料で対応し、着手金なし・受給後の代行手数料のみの報酬体系としています。
 

 中小企業が比較的取り組みやすいテーマの助成金を
 5つピックアップして、別ページにまとめました。
          

スポットの労務相談

 働き方改革関連などで、会社の人事労務管理の仕組み、やり方を変えるとき、その準備をどのような方法で進めていくのか?

 すべて自社直営、まとめて外部の専門家に依頼といった方法にとらわれすに、
基本は自社直営で進め、自社の足りないところや難航しそうなところはスポットで外部専門家のサポートを受けて、適正な費用と成果の質を両立させていく方法もあります。
 当事務所では、例えば、以下のようなテーマについて、そのようなスポットでのサポートを、ご希望に応じてZoom、訪問対応を使い分けて行っています。

 ・パート・有期契約社員の待遇・同一労働同一賃金
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 ・育児・介護休業法改正対応など

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      改正について
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      法改正について  
 ⑤ 73 緊急対応期間中の雇用調整助成金での特例措置
                   (1月9日~15日)

営業時間: 月~金 9:00~18:00
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業務範囲: 就業規則・社内諸規程整備

      厚生労働省助成金申請代行
      働き方改革・労務管理の検討・実施支援

対応方法: 訪問もしくはZoom

訪問対応エリア:札幌市内(定山渓を除く)、小樽市

Zoom対応エリア:日本国内

所在地: 札幌市東区北33条東15丁目2-10アバンセ丸菱701  

【オフィス代表 塚田 秀和】

 大学卒業後、事務系の公務員として北海道内の国の地方機関を中心に東京勤務、北海道への出向などを経験するうちに、この先自分に何ができるのか考えるようになりました。
 紆余曲折あり、役所勤務との二足のわらじでゼロから社会保険労務士、中小企業診断士資格を独学で取得。

 現在は退職して個人事務所である新道東コンサルオフィスを開業。

・札幌商工会議所会員

➤ 保有資格
・特定社会保険労務士(北海道社会保険労務士会所属)
・中小企業診断士(資格休止中)
・ISMS(JIS Q 27001)審査員補

 
 

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